スタッフ紹介

代表取締役
大久保 輝

経歴
私は高校時代に「競輪選手になる」という大きな夢を持ち、日本競輪学校への入学を目指して猛練習に励みました。きっかけは、アルバイト先のオーナーが元競輪選手だったこと。「自分もなれるかもしれない」という思いから、進学ではなく挑戦の道を選びました。卒業後も2度にわたって受験しましたが、結果は不合格。十代の夢は惜しくも叶わず、現実と向き合うことになります。
高校卒業と同時に就職先や進路が決まっていない。いわゆる「一度レールから外れてしまう」と、そこからまた軌道修正するのに大変な思いをしますね。
仕事を探しに職業安定所へ向かい、地元の金融会社に就職しますが、そんな私を雇用してくれたのはブラック企業でした。このままではいけないと奮起し、22歳のときに全国展開する大手金融会社に転職します。成長期にあった会社の中で、私はすぐに支店長に抜擢され、責任ある立場で多くの案件に関わるようになりました。
その当時、不動産担保融資の業務を多く扱っていました。不動産を担保にすることで、金利を下げる提案や、返済困難なお客様には任意売却の選択を紹介することもありました。私はその立場から競売の手続きにも関わり、「不動産を売ることが、人の人生にどれほど影響を与えるか」を肌で感じていったのです。
金融業は、目の前の困っている人に対して本質的な支援ができないもどかしさがありました。一方で、不動産屋さんは「生産的で、人の人生に希望を与える仕事をしたい」と思うようになり、私は地元・熊本に戻って不動産会社に転職します。
しかし、入社した会社は教育体制も整っておらず、1年間で売買できたのはわずか6件。それでも「もっとこうしたら良いのでは?」と考えを巡らせ、成長著しかった光の森エリアに目をつけ、自宅も構えて独立を決意します。
チラシを自宅の輪転機で刷り、紙の冊子を自作して、地域の200軒ほどに配布。反応のあった人に再度郵送することを繰り返す、地道な営業からスタートしました。やがて、宅地造成案件を担うようになり、信頼も広がり、10年目にして市議会議員としての活動にも挑戦することになります。
政治の場でも一貫して「困っている人の力になりたい」という信念を持ち続けてきました。不動産業も政治も、結局は人と人。誰かの声に耳を傾け、どうすればより良い方向へ導けるかを考え続けてきました。
私が大切にしている言葉に、山本有三の『路傍の石』の一節があります。「たったひとりしかいない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」この言葉に出会った学生時代と、大人になってから再びこの言葉を目にしたとき、胸にこみ上げるものがありました。だからこそ、私は自分の人生を誰かのために使いたい。そう願って、今も走り続けています。
仕事や不動産業への想い
私は、これまで数多くの不動産売却に携わってきました。中でも特に心を砕いて取り組んできたのが、任意売却という特殊な売却です。任意売却とは、住宅ローンの支払いが難しくなった方々が、競売という最悪の事態を避けるために選ぶ、言わば「人生の再出発」をかけた選択です。
任意売却という制度の存在を初めて知ったのは、金融業界で働いていたときのことでした。まだ20代前半の頃、地元の金融会社を経て、全国規模の金融会社に転職。そこでは無担保の小口融資から不動産担保融資まで幅広く扱っていました。その中で、住宅ローンを払えなくなった方々が、どんな思いで不動産を手放そうとしているのか、支店長として案件に直接向き合いながら、身をもって知ることになったのです。
この経験を通じて、「本当に困っている人のそばに立ち、人生の立て直しを手伝いたい」という気持ちが芽生えました。金融の現場では限界がありました。だからこそ、不動産の現場に身を置き、自分の手でその支援をしたいと強く思ったのです。
不動産売却は、単なる資産の取引ではありません。家は人の人生そのものです。その売却の背景には、家族の事情、健康の問題、経済的な困窮、さまざまな葛藤が絡みます。だからこそ、売主の方が心から納得し、前を向いて次の人生を歩めるような売却を実現すること。それが、私の使命だと考えています。
私は、どんな案件でも「もし自分だったら」「自分の家族だったら」と常に想像しながら対応しています。無理に売らせない。押しつけない。何よりも、寄り添うことを大切にしてきました。だからこそ、任意売却の案件で「あなたに出会えてよかった」と涙ながらに感謝されたとき、この仕事の意味を実感します。
この想いを胸に、私は不動産業に携わってきました。表面には見えないけれど、人生に寄り添うこの仕事の尊さを、これからも多くの人に届けていきたいと思っています。
資格
- 宅地建物取引士
- 2級ファイナンシャルプランナー
- 賃貸不動産経営管理士
担当業務・役割
不動産売買仲介の営業、宅地造成販売。
趣味・マイブーム
私の趣味はトライアスロンです。もともと自転車競技をしていたこともあり、体を動かすことが好きでした。熊本城マラソンの第2回大会に初めて出場したのがきっかけで、マラソンの楽しさに目覚めました。「自分にもできるんじゃないか」という好奇心から始めた挑戦が、今では人生の一部になっています。
その後、岡山の不動産仲間に誘われてトライアスロンにも挑戦。広島の鷺島でのレースなど、短い距離からスタートし、2023年には佐渡のミドルレース(スイム2km・バイク110km・ラン21km)に出場しました。競技を通して、身体だけでなく精神も鍛えられ、仲間との合宿や遠征も含めて、大きな充実感があります。
最近では五島列島のレースにも出場し、将来的にはロングディスタンス(いわゆるアイアンマンレース)にも挑戦したいと思っています。趣味とはいえ、常に自分の限界を超えようとする姿勢は、仕事にも通じる部分があると思っています。
座右の銘
山本有三の小説『路傍の石』に出てくる、「たったひとりしかいない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」という言葉が、私の座右の銘です。
学生時代に読んだときには深く考えなかったこの言葉が、社会人としていろいろな経験を積む中で、心に沁みるようになりました。自分の人生をどう生かすか。誰かの役に立てているか。今の自分に正直に、全力で生きているか。そんな問いを常に自分に投げかける原点となっている言葉です。
一言メッセージ
誰かの人生を、もう一度、前へ。